2012年12月23日。
6年生最後の試合、「右京秋季リーグ 決勝トーナメント 決勝戦」(わかさスタジアム)。
ついに”最後にわかさで勝って笑って終わる!”という目標に手をかけました。
思い起こせば、去年の公式戦最終試合『朱一イーグルス戦』。5年生最後の集大成として臨んだ試合に、1イニング11失点という屈辱を味わい、”もう2度とこんな試合はしたくない。何よりグランドで輝ける選手になってほしい”と涙した1年前のあの試合が、この6年生の出発地点だったように思います。
ちょうどその時に、6年生の目標として”最後はわかさで勝って笑って終わる!”と選手たちと約束し、それからこの1年、ことあるごとにこれを言い続けてきました。
準決勝の弓削戦で消えかかった決勝への道を、見事な最終回の大逆転劇でつないでくれ、わかさへの切符を手にした選手たち。
”ミスを全員でカバーする”
”最後の最後まで決してあきらめない”
今までやってきたことを凝縮したような内容の試合で勝ち上がり、決勝戦を向かえることとなりました。
試合前、いままでたくさんの協力を惜しみなくしてくれた両親や仲間たちのいるスタンドに向かって一礼し、感謝の気持ちをもって臨んだ一戦。
初回から相手のペースとなり苦しい展開でしたが、最後まで成長し続けるんだと選手たちに言い続け、3回以降は互いに譲らず、このチームの真骨頂でもある『守りの野球』が実践できたように思います。
最後は力及ばず、残念ながら”勝って終わる”という目標は叶えられませんでしたが、”わかさで笑って終わる”ことは出来たのではないかと思います。
監督としては有終の美を飾って、選手たちを卒業させてやりたいところでしたが、試合後『負けたのは悔しいけど、いい試合が出来たことは嬉しいと思います』と言ってくれた泰士の言葉が、最後の最後に私の心を癒してくれました。
試合後あまり時間もなく一人ひとりに声をかけることができませんでしたが、この1年で本当に選手たちはよく成長してくれたと思います。
チームの主軸として泰士と共に打線を引っ張り、弓削戦の逆転打でわかさへ導いてくれた4番亀ちゃん。
やるべき課題をコツコツと積み重ね、見事に成長。安心して先発を任せられる投手になった左腕泰知。
セカンドという重要なポジションから、厳しく、何度も何度もノックを打ち続け、最後になってスローイングが安定してきた一平。この試合でも、セーフにはなりましたが、今まで見たことの無いような逆シングルキャッチとスローイングを見せてくれました。
そして、誰よりもサードを愛し、ノックを愛し、安定した守備力とスローイングで、何度もピンチを救ってくれた名手魁士。
誰よりもノックを受け、誰よりも怒られ、誰よりも涙しながらも、その涙を活かし、6年生になって守備が一番成長したショート翼。
出場機会に恵まれない中、全京の大住戦、見事なレフトへのヒットで突破口を開き、春の全京躍進の立役者となった琉嘉。
小さいながらも誰よりも走り続け、今シーズン途中から2番に定着。相手投手攻略のキーマンとして欠かせない存在となった蓮。
琉嘉と同じく少ない出場機会にもかかわらず、出場した試合ではいいところで価値のあるプレーを見せてくれた夏樹。
いつも持ち前のキャラクターでチームの雰囲気を和ませてくれた河ちゃん。本当に河ちゃんが入部してからチームの雰囲気が変わりました。
そしてこの監督のもとで、いいことよりも嫌なことの方が多かったと思うけど、最後までケガをせずマウンドを守り続け、期待にこたえてくれたエース大熙。
最後に、チームの主砲として、キャッチャーとして、何よりキャプテンとして、プレーを通じてチームを引っ張ってくれた泰士。誰よりも全力プレーで、決してあきらめない姿は今後に多いにつながるものと思います。
思い出を挙げればきりがありませんが、終わってみればどれもみんないい思い出で、最後の1年間に一番いい戦いが出来たことに、選手みんなに対して感謝の気持ちでいっぱいです。
ただ、最後に目標を叶えられなかったということは、まだまだ成長が足りない証拠。逆に言えばもっともっと成長できるということ。
そのステージは今後、中学、高校へと移り変わっていきます。とくにこのわかさスタジアムは、京都の高校であれば甲子園への切符をつかむ最後の舞台となります。
ファイターズで叶えられなかった”わかさで勝つ”という目標を次なるステージで叶えられるよう、これからさらなる成長が必要となります。
成長するには、いつも言っている『もっと上手くなりたい』と思う気持ちを持ち続けること。
野球だけに限らず、”これでいい” ”これだけできればOK”と自分に納得するのではなく、”もっと上手くなりたい” ”さらに上を目指すんだ”と常に向上する気持ちとそれを実践するための努力を惜しまないこと。
この試合が終わってからゆっくり話す時間もなく終わってしまったので、この場を借りて最後のメッセージとしたいと思います。
6年生の選手諸君、卒業おめでとう。5年後、10年後、更にたくましくなったみんなに会えるのを楽しみに応援し続けたいと思っているので、新たなステージでの活躍を期待しています。
最後に、ジュニア時代から含めるとこの3年間、本当に惜しみなくご協力いただいたご父兄の皆様、そして後援会並びに関係者の皆様、最後まで温かいご声援をいただき誠にありがとうございました。今後とも、選手たちを温かく見守っていただきますとともに、新たなファイターズの出発のためお力添えいただければと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました!
Fighters 笠井
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